先日有楽町の交際フォーラムで行われた
Ad:techTokyoの公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会による
スポンサーワークショップで行われた女性マーケターのキャリアに関する
トークイベントで登壇をさせて頂きました。
クライアントの記者発表やイベントで司会をしている時は、どんな大人数を前にしても動じることなどないのですが 、今回は「働く女性のキャリア」というお代のもと自分の考えをお話をするということで大変緊張しました。
このテーマはもともと、Web研のなかで国内のマーケティング関連の
イベントで基調講演などに登壇できる女性が少ないという問題意識から
提起されたものだそうです。
ご一緒させて頂いたメンバーは既婚未婚、所属組織の大きさ、
転職経験など様々で、この中で私は「起業した女性」の意見という役割でした。
ただ、私の場合「起業したい」という思いから会社を興したというよりは、
「PRの仕事をしたい」という思いと、様々なご縁で今の形に辿り着いたといった方が
しっくり来るのが実態であり、
「起業」という言葉が持つギラッとしたイメージから少し離れていたので、イベント主催者意図にそうお話が出来たかというのは、緊張の勢いも相まって反省すべきところなのですが 。
こういう女性のキャリアに関して話題になった時にいつも思い出すのは、
以前、News2Uの神原社長が仰っていたお話です。
それは「女性はキャリアを考える分岐点が、男性よりも多い」という内容でした。
例えば、
仕事にガムシャラに打ち込むか/仕事以外に打ち込める何かを見つけるか
結婚するか/しないか、
仕事を応援してくれる男性と出会えるか/出会えないか?
結婚してからも仕事を続けるか/続けないか
続ける場合、全力で打ち込むのかどうか?夫の家族は家事や仕事に理解があるか?
子供を産むか/産まないか?
産む場合は育休をとって在職するか/会社を辞めるか・・・・などなど
書き出してしまえば当たり前のように感じますが、
色々なレイヤーで選択が発生します。
そして、その選択は必ずしもゼロサムで割り切れるものでもなく、
社内のキャリアや転職市場で通用するの専門性と天秤にかけてバランスをとらなければいけない項目が増え、エネルギーは分散されていきます。
さらに、企業内で汎用性の高い「ジェネラリスト志向」を求める
国内の風土は、拠り所としたい専門性を育むにも難易度の高い環境であります。
このようななかで、女性がマーケターとしてのキャリアに重点を置き続け、
数百名の前で登壇するような知見を高め続けるということに対して
皆さんに通じる万能の解はないのかなぁと思います。
ただ、個人的にはWeb研の男性陣がこういった問題提起を
我々世代の女性達に投げ掛け、考え・発信する機会を下さったことに
ヒントがあるのではと感じました。
当事者の女性は、日々身の周りの仕事で手一杯で、自分が選択を迫られる時まで、ぐぐっと考えこむことは難しいですが、こういった問題を男性側からも考えようとしてくださる空気が、歯車を動かす風をうむのではないかなぁと思う次第です。
答えは出なくても、それぞれの歩みで
考えていければ、小さくともなにか変わりそうな予兆です。